いつの日か私のもとへも白馬の王子様がやってくる・・・。
そんな運命的な出会いを夢見て20年、実は成人式を迎えるまで恋愛未経験でした。
別に恥ずかしいことではありませんよ。
だけど20歳の成人式へ振袖を着ていっぱいおしゃれして幼なじみたちと出かけたあの日、まさに運命的な出会いが待ち構えていたのです。
幼稚園からの幼なじみだったA君と再会し、胸がトキメキました。
おまえキレイになったな!たんぽぽ組の頃おまえのこと好きだったんだぜ~って言われ自分でも顔が赤くなるのがわかりました。
20歳になってそんな幼稚園の頃の話をするなんて・・・。
ずっと覚えてくれていたんだな~って単純に嬉しかったです。
今度おばさんにも会いたいな!と言ってバイバイした翌週A君は、わが家に夜ごはんを食べにきていました。
一気に恋がはじまったって感じです。
そんな日もあったのですが、売れ残りは何かと辛いものですよ。
実家からは「いい人はいないのか」の話ばかりでウンザリです。
ちょっと自分の生きたいようにしたいと言おうものなら、誰が親の面倒を見るのかと。
面倒を見てもらいたいために、私を育てたのかと言えば、ダンマリを決め込む両親。
結局、自分らの都合よくならないとイチャモンをつける身近なクレーマーだと悟りました。
なので実家にも帰らなければ、電話もしません。
着信があったも無視です。
ひとりで生きていくと決めたので、そのうち疎遠になりました。
自分の人生は自分で決めます、責任とります。
必要な恋愛テクニックというもの
大人になると、誰かと付き合っていくにも色々なテクニックが必要になってくる。
色々なテクニック。
そう、その一語につきる。
無論恋愛の駆け引きとか、まあそれ以外にも色々と重要になってくるポイントだ。
ところがこれは困ったことに、誰かに教えてもらえない。
せいぜい貰えてアドバイスだけである。
そしてまた、聞きにくい事柄であるのも厄介なことだ。
だから、大抵みんな一度は通る道だろうが、雑誌の中程にある、恋愛系の体験談やらアドバイスやらを載せているページを教科書にして色々と考えるのである。
あの、白黒とかの2色刷りの特集ページみたいなやつだ。
それで、色々と試してみる。
ほんとに書かれたようなことをすると喜ぶのか、とか、こういう反応をするのか、というのを実地体験で習得していく。
まるで教育実習のようだ。
実際に自分でやってみないとどうなるのかわからない。
色々失敗する。
けれどもそうした体験が積み重なって、自分を作り上げていくのだ。
だからいい女とかいい男というものは、一朝一夕でできるような代物ではない。
いくら見た目で格好つけても、実際付き合ってみるとその経験値というのはすぐに見抜かれてしまう。
相手が経験豊富だとなおのこと化けの皮がはがれたときに恥をかく。
こんな恐怖は、子供の頃には考えたことすらなかった。
ドラマや映画では、こうした地道な努力なんて映さないのだ。
いい女ははじめからいい女だし、できる男もはじめからできる男だ。
だから、きっと自分もいずれはいい女になるだろうと思っていた。
まったくとんでもない勘違いだ。
そんな勘違いをしているから、ぼんやり夢見心地で生きていて、まあいつかいいようになるだろうなんて考えていたのだ。
早いうちからしっかりこつこつ経験を積んでいれば、大人になったときに百戦錬磨だったろうに。
自分にはそう教えてやりたいものだが、決して自分の子供には教えないだろうということは言うまでもない。