所詮は電脳空間ですが、本人にとっては、そんなことはどうでも良いぐらいに、ネット上での色恋沙汰に熱中する人はいるものです。
成り立たないでしょ、冷静に考えても。
仲間と共に彼氏に彼女は止めた方がいいのでは、という話を持ちかけましたが一向に聞く耳を持たず、彼はとうとうオンラインからオフラインの付き合いを始めてしまいました。
その頃から彼女はゲームの中に現れなくなり、彼も無口になり徐々にオンする時間も少なくなっていなくなってしまいました。
私は大丈夫なのか心配になりましたが、彼の仲間たちは口を揃えて「彼女が彼に飽きたらまたここに戻ってくるからわかるよ」と言われました。
生身の姿の見えない画面の中の世界なのですが、実際はその画面の向こうに絵と同じ数だけ人がいるのです。
その人たちは実際に生きていて私のように生活しているんです。
チャットで会話を交わすことは音で声を聞いて話すか文字を打って見て話すかの違いなだけで会話していることに変わりはないのです。
だから…恋愛感情がいつ生まれてもおかしくないのか、と痛感した出来事でした。
社会不適合者の烙印を押されなければいいんですが。
大体のケースとして、ひとつの事に過剰に熱中する人は、まわりが見えなくなります。
全て自分が正しいと考えるようになり、一般的なマナーさえも通じなくなってますね。
かかわらない方が無難ですが、見分けがつかないこともありますから、性質が悪いです。
オンラインで乗り換える女
今定番のオンラインゲームで知り合った男性の彼女の話です。
彼女はゲームの中では無口でほとんど話をしませんでした。
ずっと一人のキャラにペッタリと引っ付いていて離れなかった姿が印象的でした。
しかけても返事がほとんど来ず、レベル上げをすることもなく、何をしにきてるのだろう?とそのメンバーに聞いたところ、彼女はオンラインで彼氏を探している有名な女性だと教えてくれました。
私は純粋にゲームと交流を楽しみたかったので参加したのですが、なんとしたことか、こんな絵が動く生身で出会わない世界でまで色恋沙汰の浮世話が存在するとは夢にも思わず軽いカルチャーショックを覚えました。
彼女の経歴は長く、最初は別のグループで彼氏がいたそうです。
その彼氏の相談をしているうちにその相談している彼とゲームの中でだけ恋人になったのだそうです。
しかしその2股(?)に悩んだ彼女はまた、別の男性に相談を持ちかけその人と付き合うことになったそうです。
彼女の目的はゲーム内で男を掴まえて同棲することらしく、彼氏にする度にオフライン(ゲームなどでネットにオンしていない現実の世界のこと)で出会えないかと誘うのです。
そうして何年も何人もゲームの世界で出会っては彼氏を取替えて、私が出会ったときに付き合いだしたゲーム仲間の彼氏は7人目、ということを知りました。
電脳空間に逃げているようでは、先が見えている気はしますが。