クラスメイトと付き合うようになったのは、彼が同じバイト先にいたからでした。
高校2年の夏のバイトは私の人生を大きく変えました。
まさか、クラスメイトの彼と付き合うことになるなんて夢にも思ってなかったからです。
ぜんぜん好みじゃないし、少し不良と付き合ってる感じだったので怖くて近づかなかったのに、です。
話してみると彼は優しくて、家が母子家庭だから母親の為にバイトして生活費を渡してると聞いて見る目が変わりました。
私の家はそこそこ裕福で何をするにも困ったことなかったのですが、母親が勉強の為にバイトを薦めたので始めたのがきっかけでした。
最初は学校では内緒にしようね、と二人で話していたのですが、付き合ってしまうとお互いの友達にバレてしまい、結果誰かが必ず誰かに話すからベレるのに時間はかかりませんでした。
でもクラスメイト全員が喜んで応援してくれたんです。
私は凄く嬉しくて、学校でも一緒に過ごせる事が信じられなくていつも彼にくっついていました。
先生もやさしく見守ってくれて「間違いさえおこさなければいい」と言ってくれていたので私たち二人はどんなに冷やかされても誘惑されても高校を卒業するまでは手をつなぐだけにしようね、と誓い合いました。
そうして高校3年になったときです。
もうすぐ卒業と言うとき、彼が私に言い寄ってきました。
もう限界だというのです。
でも、私は先生とも約束をしているし、この楽しかった、今でも楽しい学校生活を壊したくないから我慢してとお願いしました。
それでも彼は人が変わったように言い寄ってくるのです。
その勢いと表情が…目が怖くて私は逃げました。
でもすぐに捕まって強引にキスされました。
そのまま胸を掴まれスカートの中に手を忍ばせてきた時、心のそこから怖くなり悲鳴を上げました。
彼は驚いて離れました。
私はそのまま彼に振り返らず逃げ帰りました。
その後、卒業まで私たちは一言も話しませんでした。
周りも空気を察してくれたのか何も言わずそのままにしてくれました。
そうして卒業式の日。悲しい気持ちのまま私は卒業証書を貰い、帰ろうとしました。
すると、校門にクラスメイトが集まっていました。
何事だろうと近づくと、輪の真ん中に通されました。
そしてそこには彼がいて「俺と付き合ってください」と言われました。
私は本当に素晴らしい高校生活を送れたと思います。